頭良すぎる最高峰の対談本、「人間の建設」

2019年1月29日

小林秀雄と岡潔の対談「人間の建設」を読み返しました。

この本を差し上げたい人がいるので、その前に再読しましたが、相変わらず難しい。

でも、対談冒頭にもあるけど、難しいことがおもしろいんですよね。

 

スポンサードリンク

この本の難しさ

なにが難しいって、ふたりとも知の巨人すぎて、知らない用語とか概念が続出するんですよ。

数学者・岡潔さんの話はやっぱり数学や物理学に関することも多くて、高校レベルの数学で脱落した私などは、文脈でどうにかこうにかおおまかな流れを想像するくらいしかできません。

かといって批評家・小林秀雄さんの話がとっつきやすいかというと当然そういうわけはなく、ベルクソンを読み通すというこれまたウルトラCな話題に展開します。

その他、ピカソやモネやゴッホなどの絵画、ドストエフスキーやトルストイといった文学、プラトン、俳句、お酒等々、なんでこの方たちは専門外のこともこんなに知ってるんでしょうね。

 

この本のおもしろさ

非常に難しくはあるのですが、私の知識の範囲でもわかる、もしくはわかりそうな話もあるわけで、そこがとにかくおもしろい。

岡潔さんという人は独特で、今回の人類がどこまで進歩できるかとか(手塚治虫の「火の鳥」にもそんな発想があった気がします)、数学もつまるところ個性であるとか、時間は情緒の一種であるとか、なんかわからないけどなにかある気がするという含蓄ある名言を連発します。

いっぽう小林秀雄さんは、岡潔さんの話に的確な質問をしたり言い換えることによって噛み砕いた表現に置き換えつつ、ご自分の知見や関連する話を持ってきて、いい感じに話をすすめてくれます。

私にとっては岡潔さんの発想は斜め上で刺激的だし、小林秀雄さんは、作品や研究といったアウトプットから、いつもそれを作った人間を見ているところに僭越ながら共感していて、それを優れた知性で直観して言語化するところがとにかく知的に強くて素敵。

しかし、人間は人間がどうあるべきかを考えたほうがいい、科学もそういった方向に発展させないと、的なことをおっしゃっていた岡潔さんが現在の世の中を見たら、人類の寿命はあと200年どころの話じゃすまなさそうですね。

まあ、この対談が1965年初出なので、そこからもう54年経ってますが。

 

年に一度くらい読み返したい

今の私の実力ではろくな感想が書けませんが、年に一度くらいは読み返しながら、だんだんわかる部分を増やしていきたいですね。

ああ、それにしてもドストエフスキーもトルストイも読んでないのは本当にまずい。

2019年のあいだに少なくとも一作ずつは読むことを目標にしよう。

 

この本はあとで買い直すつもりですが、表紙の写真もいいしぺらっとした文庫に中身がぎっしりというところも好きなので、珍しくkindle版じゃなくて紙版にするかも。

スポンサードリンク
スポンサードリンク

本の感想

Posted by しほ