お互いのシンプルライフに惹かれあうフランス人と日本人

少し前に、日本では「フランス人は10着しか服を持たない」という本が売れましたよね。

その前にフランスでも、日本をお手本にした、ミニマルなライフスタイルを提案する本が売れていたようです。

あれ?

なんだかお互い様のような。

と思いつつ、フランス人と日本人によるミニマリスト本をのぞいてみました。

 

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フランス人から見た日本人のシンプルライフ

今回フランスで買ったのは、2005年5月に出版されて人気になったこの本。

「L’art de la simplicité(シンプルに生きる)」Dominique Loreau著。

フランスで育った著者は日本で長く暮らし、日本の文化や生活をよくご存知のようです。

そこで本の中にちょいちょい出てくるのが「日本人はこのようにシンプルな生活をしている」的記述。

そうですね、日本ってこう、禅とかあるし、江戸東京博物館で見たら江戸の町人の持ち物ってすごく少なさそうだったし。

江戸の暮らしってエコだよなあ。

 

日本人から見たパリジェンヌのシンプルライフ

そうこうしているうちに、早くもフランス語に疲れてきたので、Amazonで手軽な読み物を物色してサンプルをダウンロード。

その名も「パリジェンヌのように少ないモノでスッキリ暮らす」米澤よう子著。

サンプルのページ数が多かったので、親切だなあと思いつつ読みました。

著者はパリ滞在経験がある方なんですね。

そこでちょいちょい出てくるのが「パリジェンヌは少ないものでシンプルに暮らしている」的記述。

そうですね、パリのアパルトマンって小さいし、フランス人は古いものをぎりぎりまで使い倒したりするし、ものをあまり買わない人も多いし。

 

日仏共通のシンプルライフへの憧れ

これらの本を読んでいて、前からうすうす感じていたことが、あらためて思い起こされました。

  • フランス人は日本人に「禅的な感じでシンプルライフを送ってそう」
  • 日本人はフランス人に「服10着とかでシンプルライフを送ってそう」

というイメージをお互いに持っている気がする!

読者からすると、外国のライフスタイルって未知の部分が多いために、夢とか願望を重ね合わせやすいんでしょうかね。

しかし実際には、日本でもフランスでも、ごちゃごちゃしてる家に住みつつシンプルライフに憧れている人はそれなりにいるということでしょう。

つまり「フランス人だから」「日本人だから」すっきりした暮らしをしている、というのはどうもフィクションですね。

 

ミニマリスト本は厳選しつつ

ということで、ライフスタイル本とかミニマリスト本は楽しいですが、フィクションに憧れるのもほどほどにする必要がありそうです。

作られたイメージにのせられてこの手の本があんまり増えるのも本末転倒であるし、そこは厳選しつつ。

 

今回の二冊でいうと、ドミニックさんの本は、物との付き合いを通じて「自分にとってなにが大切か」を見極める本のようなので、フランス語上達のためにも読み通したいものです。

消費社会に疑問を投げかけているところも良い。

米澤さんの今回の本は、シンプルライフのアイデアで役に立つところもあるだろうとは思います。

ただ、本の進行役として出てくるイラストのパリジェンヌがフィクション感満載で、いち在住者としては「こんなパリジェンヌいるかなあ」という感じが否めません、というかいないと思う。

 

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コメント

  1. HirokoShinya より:

    すごく面白い❣️

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