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語学力ゼロでフランスに渡ったどさんこが、いかにしてフランス語を学習し、フランス社会を観察し、フランス生活に適応していくかの記録。

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哲学的な方法で学ぶということ:パリ近郊のシュタイナー学校にて

      2016/09/22

11.38.20

同居人が高校(リセ)で哲学を教えることをやめて10年以上が経っていましたが、このたび授業を再開しました。哲学を初めて学ぶ高校生のためにうんうん言いながら準備をし、授業の手応えによっていろんなテンションで帰宅します。

「はっは、今日はよかった!生徒も満足してた!」

という日があれば、

「金曜の午後に哲学に集中させるってほんと難しいわー」

などなど、まあ、いろいろありますね(他人事)。

そういうわけで、前回は「フランスの高校生はなんのために哲学を勉強するのか 」を彼に質問してみたんですが、今回はその続きを聞いてみました。なんか言いたそうだったんで。

 

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思想家・哲学者のシュタイナーが提唱した教育法

そもそも彼が教えているのはパリ近郊のシュタイナー学校(「ヴァルドルフ」という呼び方もあります)で、ルドルフ・シュタイナーという人が始めた独自の教育法を実践する学校のひとつです。

と言われても大概「シュタイナーって誰?」って感じですよね。

しかし彼の名前は知らなくても、「Weleda(ヴェレダ)」というブランド名を聞いたことのある人は多いでしょう。ヴェレダはシュタイナーの理念に基づいて、オーガニックの原料を使った化粧品などを製造しています。ボディオイルとか、モデルの道端ジェシカさんも使ってるそうですよ。ほーら思ったよりあやしくない。

 

すべてを哲学のようなやり方で学ぶ、シュタイナー教育

で、そこで行われている教育。同居人の説明によると、

「公立の学校みたいに哲学をひとつの科目として独立させるのは、僕は好きじゃないの。何を学ぶときでも、シュタイナー学校がしているみたいに哲学の方法を応用したほうが良いです。」

— それってどういうことですか。

「哲学というのは、自分で問題を解決することです。例えば、シュタイナー学校では答えをストレートに教えてあげません。自分で考えて見つけることが大事なの。その手助けをするために先生がいるわけです。」

— はあ。まあ国語とかならわかりますけど、数学とかはどうするんですか。公式とか教えてあげないんですか。私にとって数学とはまず公式を暗記することからなんですけど。

「公式も自分で導きだします。それをサポートするのが先生。たとえば物理の勉強でも、生徒は校舎の上にのぼって、ニュートンよろしく物を落とします。要するに自分でもやってみる。それから、自分で発見したことをもとにノートを作る。」

— もしかして教科書とかないんですか。

「基本的には自分でノートを作ることをもって第一義としております」

このような授業によって生徒ひとりひとりのクリエイティブな能力が開花し、自分の頭で考えつつ創造することのできる人間が育つ、とのことです。

 

生徒たちの理解度

生徒のレポートをチェックしている彼に、彼らの理解度について聞いたところ「全体的にはなかなかいい感じ!」だそうです。

もちろんすんなり授業に入りこむ生徒もいれば、まだあまり興味を持てない段階の生徒もいるそうですが、シュタイナー学校の生徒達には「自分で考える、創る」という素養があるので、公立学校の生徒に比べると理解度は高いと思うとのことでした。

 

まとめ

哲学を勉強するのは「自分で考える」能力を育てるために重要です。シュタイナー学校ではそれを「科目」の枠にとどめず、何をするときにも応用できるように、どんなことでも「自分で考えて答えを導き出す」ということを大切にしているようです。

ちなみにパリ近郊のシュタイナー学校について、

でざっくりレポートしてます。

 

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