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語学力ゼロでフランスに渡ったどさんこが、いかにしてフランス語を学習し、フランス社会を観察し、フランス生活に適応していくかの記録。

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フランスの高校生はどうして哲学を勉強するのか

      2016/12/08

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フランスの高校(リセ)には哲学の授業があります。通常は最後の一年で履修するので、日本で考えると高3ですね。通常と書いたのは、私学など二年間授業をするところもあるらしいということで。

まあ、どちらにしろ高校生活が終わりに近づいてくると哲学を履修することになるわけです。でも日本の高校で哲学ってあまり聞かないですよね。そこで、どうしてフランスでは勉強するのかをその筋の人に聞いてみました。

 

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バカロレア取得と進学のため

大学とか高等教育機関に入学するための資格、バカロレアって名前をきっと聞いたことがあると思います。って1808年にナポレオン・ボナパルトによって導入され?!ふ、古!江戸時代のシステムじゃん!フランスすごい!

あれっ何の話だっけ、あ、そうだバカロレアです。バカロレアの試験には哲学があります。なので進学のためにも履修するんですね。ちなみにこの試験はマークシートではなく記述式ですので、センター試験的な暗記では対応できません。

 

哲学を学ぶことの意味

バカロレア取得や進学に必要なのはわかりました。しかして、どういう意図でそこに哲学が組み込まれてるの?と非常に初歩的な質問を教師であるところの同居人にぶつけたらば、

オフィシャル的に言うとね、批判精神を養うためです。あと、民主主義っていうのは戦いだから。社会的・政治的なことを、おのおのがたがいつでも考えてないとまずいことになるでしょ。だから、自分で考えて選択したり行動したりできるようになるのを助けるためです。(50代・哲学教師)

という、至極ごもっともな回答でした。

「でもそれはあくまでオフィシャル的に言うとであって、僕の考えとしては『哲学』って教科をぱっきり分けるんじゃなくて、」

あ、もういいです。今日はもう。それ今度にします。長くなりそうなんで。彼はシュタイナー教育を受けているからして、上記の「オフィシャル的な話」からだんだん離れて、シュタイナー教育的持論が展開されそうな予感。

 

日本の高校で言ったら「倫理」が近いのかも・・・

日本の学校でも哲学にまったく触れないわけじゃないんですよね。アプローチのしかたが違うけど。

私が受けた授業で内容的に一番近いのは、「倫理」という科目でした。しかし時代と人の名前、著作のタイトルとその思想についての説明をざっとさらう感じで、試験も暗記タイプだし、掘り下げてレポートを書いたりということはなかったものです。「死に至る病」とか「純粋理性批判」とか、キーワード単位では覚えてるんですけどね。

 

まとめ

フランスで大学に進むような人は、世の中の諸問題について自分で考える力を養わなければならないってことですね。「主体的に選択したり行動するために考えないと」なんて言われると真っ当すぎてぐうの音も出ません。

西洋の哲学をそのまま取り入れようってわけじゃないですが、「なんで?」を自分なりに掘り下げるトレーニングが日本の学校にもあったらいいなと思います。まあ、学力=暗記じゃだめだってことはすでに偉いひとたちがこぞって言ってますが。

 

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 - フランス観察