「よし、渡ろう」信号無視するフランス人の言い分とその考察

フランス人歩行者って信号を守らないですよね。

赤でもどんどん渡ります。

車が来なければ当然渡り、来ていても止まってくれそうだと思えばやはり渡り、交差点でも、交差点でなくても、自分の渡りたいところでとにかくできるだけ渡ります。

「信号が変わるまで待ちましょう」と教えられてきた日本人は驚くことしきり。

だいたいそれって信号の意味あるわけ?

ということで、身近なフランス人である同居人の言い分を聞いてみました。

 

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轢かれなければどうということはない

同居人の言い分は

  • 車がいないのに信号を待つ必要はない
  • そもそも道路は歩行者優先である

これです。まあそうなるでしょうね。まあわかりますけどね。理屈は。

とくに前者は、私が赤信号で律儀にストップしていたときに

「それは何を待っているわけ」

と言われて、確かにそうだなと思いました。

だって今渡っても明らかに絶対交通事故に遭わないもの。

でもねあの人、車がいても全然渡ってますからね。

なぜなら歩行者が優先だからです。

「あの車は止まれる速さで走っている」と思ったらすぐ渡るし、信号が変わって今にも発進しそうな車の前も渡るし、横断歩道が赤信号になったあとに入って悠々と渡る。

私が運転者だったら「いくら歩行者が優先だからって」と反感を覚えそうです。

日本の交差点で、右折や左折の車が待っているのを気遣って横断歩道を小走りで渡る歩行者の気持ちって、いいものだなあと思いますよね…。

 

ルールはあくまで「参考程度」

そういうわけで相変わらず「俺がルールだ」なフランス人ですが、根底にあるのは

「自己責任」「ルールより人間が優先」

という発想のような気がします。

  • 誰かの作ったルールをひたすら守るより、安全かそうでないかを自分で判断したい
  • ルールや規則は、ある程度の秩序を保つために必要。しかし人間の生活をスムーズに運行させるためにルールがあるわけであって、ルールを守るために人間が存在しているわけではない

って思ってますよ、フランス人って。だって前に

「スイスの交通ルールはすごく厳格で柔軟性がなくて、どうでもいいようなこともきっちり守らせて罰金取るんだよ!」

ってフランス人が寄り集まって、スイスの美味しいチョコレートをつまみながら文句言ってるの聞いたもん。

 

日本とフランスの交通事故数

ここまできて個人的に気になるのは、「交通ルール尊重派」の日本と「俺がルールだ」のフランスの交通事故数がどうなっているかです。

ちょいと内閣府の「平成29年版交通安全白書 別添参考」というのを見てみましょう。

まず、【主な欧米諸国の状態別交通事故死者の構成率(2015年)】の表。

交通事故死者数に占める歩行者の割合は、日本37.3%、フランス13.5%。

 

次は【欧米諸国の交通事故の状況(2015年)】。

人口10万人当たりの交通事故死者数は日本3.83人、フランス5.38人。

資料の記述を引用。

我が国は乗用車乗車中の死者数の構成率が低く,歩行中及び自転車乗車中の死者数の構成率が高い。(中略)一方, スウェーデン,フランス及びドイツは,乗用車乗車中の死者数の構成率が高い。

うーん、フランス人歩行者の「俺がルールだ」式赤信号無視は、思ったより死なないのかもしれませんね。

 

まとめ

フランス式も日本式も、道路横断の安全性は大差ない気がしてきました。

どちらにしても、信号だけを見て車を見なくても危ないし、歩行者優先だからって車が止まってくれる前提でも危ない。

よって私はこれからもどっちつかずな感じで、とにかく「いのちだいじに」で生きていこうと思います。

 

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