オペラ座とhitaruが違いすぎて、よいコンサートホールについて考えらさる
- 2025.11.17
- 雑記
みなさんこんにちは!
パリでときどきオペラを見に劇場に行くので、その紹介を…
というのは建前で、実際は単に札幌文化芸術劇場hitaruのだめなところをあげつらいたいという、私怨まみれのコーナーです。
そう、わたくし、2025年夏にhitaruにはじめて行って、がっかりしたのです。
したのです。
したのです…
オペラ座(オペラ・ガルニエ) Opéra Garnier
しかしhitaruの話はたぶんあまり面白くないので、パリのオペラ座の写真から。

入ってすぐのところ。


ホールおよび階段。
こうしてみると、エスカレーターというものは便利でもあるけど、野暮なものでもあると思う。

なんのスペースかわからないけど素晴らしい場所。レセプションでもするのかな。


モザイク。モザイクの素晴らしさを、ヨーロッパで知りました。

客席。微妙にボックスっぽい。

座席に着く前にコートをかける。

1階席に座りたいなあ。

シャガールによる天井!
オペラ・バスティーユ L’Opéra de la Bastille
バスティーユに新しく作られたオペラの劇場です。
演目の内容であるとか、チケットがとりやすいこともあって、オペラガルニエよりは行く機会が多いのですが、とくに言うことはありません。
普通に現代の劇場です。
音楽家の知人に言わせると、音響も良くないらしい。
幸か不幸か、私はそこまで聞く耳を持っていないので、音には普通に満足です。
しかし、とにかく、手すりに視界を遮られたようなことはない!
シャンゼリゼ劇場 Théâtre des Champs-Élysées
シャンゼリゼの近くにある、アールデコ様式の劇場。

ロビー。

こういうちょっとした扉の装飾なんかがアールデコ感出ていて良き。

天井。
ドームの下の絵も、ふんわりとした色彩が美しくていとをかし。

そして、客席のこの手すりが、舞台の大事な部分を横切ったりしないんですよ!
hitaruのあとだったので、私は大変ほっといたしました。
hitaruとは
ここからは私がお待ちかねの、私怨コーナーです。
道外の方々におかれましてはほとんど興味のない話をしてごめんなさい。
でも、もし札幌に遠征を検討するようなことがあれば、小耳に挟んでおいてもよいかもしれない。
まず前提として、hitaruとはなんぞやという話です。
札幌文化芸術劇場hitaruは、2018年に北海道厚生年金会館の後継施設として、コンサートや演劇などの公演のために建てられた施設です。
大きなビルの上の階に入っているので、はじめて行くと、所在地付近に辿り着いてもホールらしきものが見当たらず、迷います。
ホールは馬蹄劇場方式というのでしょうか、無駄にオペラ仕様になっています。
長所は景色が良いところ。

hitaruをdisuru
劇場やコンサートホールにおいてとにかく大事なのは、
舞台がよく見えるか
音がよく聞こえるか
でしょう。何人たりとも異論はあるまい。
そこで、hitaruの4階席に行くとですよ。
舞台と私の間に、手すりががっつり設置されている。
そしてその手すりが、よりによって、舞台前方に立つ演者の顔にかかる位置にある!
Oh…
いや、個々の座高によって多少違うかもしれませんけど、しかし、オペラ・ガルニエでも、バスティーユのオペラ座でも、シャンゼリゼ劇場でも、手すりに視界を遮られるようなことはありませんでした。
まあ当たり前ですが。
音にかんしては、公演内容や場所によってかなり違うと思いますので、一概には言えませんが、私が4階席で聞いたロックのコンサートは、音がもわもわしていました。
MCもよく聞こえませんでした。
下の階の人がMCで笑っているの、うらやましかったな…
よって、歌詞など聞き取れるわけもなく。
ひょっとするとオペラやクラシックなら、上の階でも、きちんと聞こえるのかもしれません。
そうであってほしい。
しかしhitaruの一番だめなところは、やっぱり会場までの動線でしょう。
設置数の少ないほっそいエスカレーターに延々乗らないと、席まで辿り着きません。
どう考えても終演後の混雑ぶりが恐ろしかったので、コンサート本編が終了して演者が退場したところで、今後のスケジュールの告知などは見ずに帰りました。
これは我ながら大正解だった…という自慢はどうでもいいんですが、普通に考えてあんなの危ない。
将棋倒しの可能性とか、災害があって避難することになったらとか、ちょっと考えたくない。
もっとエレベーターと階段を多く設置して人の流れを分散させるとか、どうにかならんものか。
だいたい、これじゃ、オペラ仕様の劇場なのに、オペラやクラシックを聞きに行くのにおしゃれしていく気にもならない。
エスカレーターに挟まれそうな裾のある素敵な服も着られない。
延々とエスカレーターを乗り継ぐので、ハイヒールも履きたくない。やたら歩かされるしヒールに傷がついても嫌だし。
というか、エスカレーターで延々と運ばれるおしゃれな人々って、変だよ。エレガントじゃないよ。
ハコ自体は新しくてキレイで良いのかもしれませんが、その中に入る人たちが美しくいられるかということまで考えてほしい、オペラの劇場は。
札幌、がんばれ!
札幌市民憲章がそこはかとなく頭に入っているシリアスな札幌市民としては、札幌が「世界とむすぶ高い文化のまち」になるべく、素敵なホールが揃っていてほしいと思う。
札幌市民憲章
前章:わたしたちは、時計台の鐘がなる札幌の市民です。
1章:元気ではたらき、豊かなまちにしましょう。
2章:空も道路も草木も水も、きれいなまちにしましょう。
3章:きまりをよくまもり、住みよいまちにしましょう。
4章:未来をつくる子どものしあわせなまちにしましょう。
5章:世界とむすぶ高い文化のまちにしましょう。
クラシックはkitaraがあるからいいとして。
hitaruはどう使ったらいいんだか。
オペラもポピュラー音楽も、それぞれなんか納得いかない。
とりあえず、ポピュラー音楽のコンサートをhitaruでやるなら、席によって料金に差をつけるところまで、オペラ劇場の方式を徹底してほしいものであります。
Bref, 教育文化会館っていいよね!
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