今までで一番夢中で読めたフランス語の小説

2019年2月8日

今日も今日とてフランス語学習に四苦八苦している同志へ、おすすめ本の紹介です。

Aki Shimazaki著「Mitsuba」

これはフランス語なのに入りこみやすく、展開もスピード感があっておもしろく、日本人のフランス語学習者には大変良い本ではないかと思います。

 

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作者のこと

全てwikipedia情報によるものですが、名前から察せられるとおりシマザキさんは日本生まれです。

1981年にカナダに移り、カナダ内で英語圏からフランス語圏に引っ越して、1995年にフランス語を学びはじめたときは40歳。

_人人人人_

> 40歳 <

 ̄Y^Y^Y^Y ̄ 

その後フランス語で著作活動をはじめて、受賞歴もいくつかあります。

ええぇぇぇ偉大すぎる。

 

とにかく読みやすい

この本はとにかく読みやすいんですが、その理由は

  • わかりやすいフランス語で書かれているから
  • 舞台が日本社会だから

主にこのふたつだと思います。

 

わかりやすいフランス語

日本語話者の書くフランス語だからか、読んでいて違和感がないです。

文章の構造や語彙もあまり複雑ではないですし、母語が同じだと、文章の組み立てかたの発想が似るのかもしれません。いや似るでしょう。

ということで、なにかなじみやすいです。

 

舞台が日本社会

この本の舞台は、昭和の日本の商社です。

メインの登場人物も日本人で、日本で育った人ならわかるであろう会社組織のあれこれとか社会の暗黙のルールがどんどん出てきます。

「お見合い」とか「易者」とか日本語の言葉もよく出てくるんですが、日本で育った私たちは同じバックグラウンドを共有しているので、注釈いらずでどんどん進めます。

 

というような理由から、フランス語なのにさくさく読めてしまうわけです。

 

軽めの恋愛小説と思いきや

本自体も薄くて軽いので、普通に短いラブストーリーかなと思って読みはじめましたが、読み終わった後の感想は全然違いましたよね。

というのも、物語が進むにつれて、だんだんと日本社会の特殊な面が浮き彫りになっていくんですよ。

そんな日本社会に運命を翻弄されたり、はたまたそれを拒否したりする登場人物たち。

彼らは、やがて来るそれぞれの交差点を迷いの中立ち止まるけど、それでもまた歩き出します(GLAYのBelovedが思い浮かんだ人は正解)。

からのラストシーンで、フランス語を読んでいながら「因果応報」の言葉が浮かぶ回収も秀逸です。

ネタバレしないほうが絶対におもしろいので、これくらいにしておきます。

 

この本をすすめてくれた人は、

「このごろ街で聞こえてくるフランス語はひどいものだから、この本の表現をおぼえてみるのもいいと思いますよ」

と言っていました。

ぜひ読み返したい本です。

 

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