日本の本屋さんで見かけて気になっていた『パリのマダムに生涯恋愛現役の秘訣を学ぶ』という本を読みました。
どうしてこの本が気になっていたかというと、
- フランス人の友だちはいても、案外その親は外国人だったりする
- 芸術家だとか哲学だとかラスタだとかで、文化的背景と個性がみんなバラバラ
という感じで、恋愛について「なんとなく傾向はある気がするけど正直よくわかんない」状態だったのです。
というわけで、本を読みながら「そういう人たちもいるのかあ」とフランス人の恋愛事情に感心しつつ、「生涯恋愛現役」とはつまりなんなのかを考えました。
フランス人の恋愛事情①我慢しない
恋の相手の回転の早さなんかは読んでて
「ヒッ」(昔の少女マンガの白目のないびっくり顔で)
って思います。
おそろしい。しかしすがすがしい。
たしかにフランス人ってあまり我慢とか妥協とかないですよね、だめだったらさっさと次行ってしまうし。
私の周囲の人たちは、本の登場人物よりはまったりしてるみたいです。
そりゃあ日本人よりは概してテクニックあるし、お花をプレゼントしたりキャンドル灯したり離婚したりしますが、それはもう小さい頃からの慣れって感じですね。
お花とキャンドルはちょっとしたディナーでも普通に用意するし、両親はけっこう離婚するし。
フランス人の恋愛事情②魅力=若さではない
どうもフランス人のあいだでは、若さと魅力がイコールではないようです。
知的でユーモアある会話ができる人が魅力的と思われてる感じがありますね。
でもって、ルックス的には持って生まれた素材を生かしたほうがいいみたいです。
フランスでは、作り込みすぎず、奇をてらわず、ナチュラルが好まれるよう。
フランス人の発言を日々聞いていると「会話のセンス + 素材を生かした身なり = 魅力的」と考えている感じがします。
それがツボにはまると、造作がどうであれ、いや造作まで整って見えてくるのか、「あなたが一番素敵」とかどんどん言ってきます。
言ってる人は本気でそう思ってるので、まあ嘘ではない。
フランス人の恋愛事情③どんな状況でも引退しない
実際なにが「生涯恋愛現役の秘訣」かというと、フランス人はいかなる状況でも恋愛をあきらめないってことです。
- 子供が小さい
- 子供が思春期で難しい
- 仕事が忙しい
- こんな歳だし
- 親も歳だし
これらはどれもたいした問題ではないらしく
- 小さな子供は預ければよし
- 思春期の人たちとはお互い様
- 仕事はそこそこに切り上げる
- 年齢は気にしない
こうして、彼らはいつでも市場に出回っているようです。
その結果、経験が蓄積され、企画や演出・口説き文句の技術が向上し、魅力的でセクシーなフランス人ができあがる、と。
意識さえ変えればいつでも現役
ということで、「とにかく現役引退しない」という決意さえあれば、細かいテクニックはあとからついてくるんじゃないでしょうか。
「素敵なシチュエーションでシャンパンを飲む」とか「ふたりでショコラを楽しむ」みたいな枝葉は個々の得意とするところを応用すればいいわけで、この本から学ぶのは
「生涯現役でいいんだ」
という熱意と気迫、言い換えれば開き直りのような気がします。
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