ソルボンヌ・ヌーヴェル(パリ第3大学)には、大学に付属してDULFというフランス語コースがあります。
受け入れ人数が少なく、入るまでの手続きも4ヶ月かかり、
- ネットで仮登録して、
- 書類を送って本登録して、
- クラス分けテストと面接を受けて、
それからやっと受講可否が決まります。
面倒ではありましたが、文明講座より受講料は安いし私立の学校よりいろいろと安心感もあるので、手続きした価値は十分あったと私は思います。
なので、その時の話を。
インターネットで仮登録
2014-15年度は、5月19日の10時にネット上で仮登録が始まるとのことでした。
そこで一ヶ月以上前から日程を手帳にマークし、仕事の休みを取り、満を持して10時ちょっと前からサイトをリロードし続けていたんですが、何も変化なし。
散々待ったあとで、
「問題が発生したので21日に延期します♡」
というメッセージが。
なん…だと…?
仕方がないので、21日は人に頼んでどうにか仮登録しました。
時間が遅くなると仮登録の人数がいっぱいになってしまうという噂です。
提出書類の準備
本登録のための提出書類の内容はメールで指示があり、6月23日までに提出してくださいとのこと。
そういうわけで、日本から戸籍抄本と大学の卒業証明書を取り寄せて、それを法定翻訳してもらいました。
「語学学校に入るのにずいぶん大げさだなー」
と思いましたが、翻訳の方も同じことをおっしゃっていました。
だって法定翻訳なんですよ、領事館じゃだめなんですよ。
でも私のお願いしたのはとても親切な方で、そのうえ翻訳料も高くなく、予算を100€以上みていましたが余裕でおさまりました。感謝。
書類を学校に提出
書類が準備できたら、フランスの郵便は不安なので、手渡しで提出しに学校へ。
不測の事態を想定して締切より早めに行きました。
4階(日本でいう5階)にある担当者の部屋に入ったら、ヘッドホンを装備している若いお兄さんが
「僕の友だちである担当者は今いないよ。彼があとで書類チェックして連絡するから」
と英語で言って、書類を受け取ってくれました。
ところで、この時に何も知らず書類の原本を提出してしまい、あとで「コピーで良かったのに」と言われる羽目になりました。
本物は入学が決まった後に見せるだけで良かったなんて知りませんでしたよ。
しかし原本を手元に置いておけてたしかに合理的。
とにもかくにも、これで登録完了です。
クラス分けテストと面接
書類を提出してから一週間くらいで封書が送られてきて、9月8日の筆記テストのこと、別日程の面接の詳細が書いてありました。
それでレベルが決まり、さらにそのレベルのクラスの人数にあぶれなければ入学できるとのこと。
筆記テストを受けに行くと、受け入れ枠に対して明らかに人数が多く、どう考えても半分弱は落ちそうな雰囲気です。
面接では、レベルによって違いがあるとは思いますが、
- どうしてフランス語なのか
- 将来の計画はどんなものか
- 絵を見てフランス語で説明してください
といったことを聞かれました。
私は初心者なので相当なしどろもどろぶりでしたが、面接官の女性がとても優しくて、知らない単語を教えてくれたりと、かなり助けられました。
結果発表
9月16日、大学4階の廊下に、クラスごとの時間割と受講者名が貼り出されました。
受験生のようにドキドキして、人をかき分けて掲示を見ると、
あった!
こうして仮登録から4ヶ月して、めでたく受講にたどり着きました。
大学近くのカフェ、Le Mirbelでほっとひといき。
【追記】受講継続について
そのあと、後期も続けて受講しました。
そのときは大学から渡された用紙に記入するくらいで、書類を再度準備して提出する必要はありませんでした。
継続を希望する生徒には優先権があり(出席日数や成績などの条件はあるようですが)、初回のような手間はかからないです。
コメント
こんにちは、突然のコメント失礼いたします。
私も今年ソルボンヌのDULFを受けようと考えており、準備をしています。こちらのブログ、DULF情報非常に役に立ちました。
そこで質問があるのですが、筆記試験といのは、いわゆる問題があり選択肢から解答をするような形式なのでしょうか。それとも作文でしょうか。差し支えがなければぜひ教えていたたきたいです。
よろしくお願いします。
愛弓さん、こんにちは!
私がDULFに入ったのはもう7年くらい前で、だいぶ記憶が薄れていますが、作文形式の試験があったことは覚えています。二、三のお題があり、その中のひとつは「空港に忘れたスーツケースについて問い合わせる」というような感じだったような気が。文法にかんしては選択式の問題もあったかもしれません。たぶんあったと思います。でないと私の作文の出来だけでA2に入れるわけないし。。
今思えば、TCFの試験の形式に近かったかもしれません。
ここからは勝手な推測ですが、クラスメートには高等教育を受けた人・フランスでも勉強を続けたいという意思を感じる人が多かったので、勉強や授業へのモチベーション、仏語と将来の展望の結びつきなどもわりと見ていたのかもしれません。
「DULFの学費が安いぶんは国から出ている」と先生が言っていた記憶があるので、きちんと出席して真面目に勉強する学生をとるというのは選考基準として大切なのかもと思います。
何年か前の話ではありますが、ご参考になれば幸いです。うまくいくといいですね!