【滞在許可証申請2016/Antony】必要書類と手続きまとめ

フランス生活でぶちあたる壁、そのひとつが滞在許可証(titre de sejour)の申請です。

私はPACSをして学生ビザから切り替えましたが、しっかし長かったし手間もかかりました。

他の人はどうなってるのかと思って、フランス滞在ブログをググり続けたこともありましたので、私のケースもまとめておこうと思います。

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滞在許可証取得までの道のり

時系列にまとめるとこうなります。

  • 2016年7月:滞在許可証申請の予約を取る
  • 2016年8月:学生ビザの期限が切れる
  • 2016年10月:予約日に申請書類提出。結果は大体4ヶ月後とのこと
  • 2016年11月:Sous-préfectureで火事発生。2ヶ月閉鎖
  • 2017年1月:レセピセ更新一回目
  • 2017年4月:レセピセ更新二回目
  • 2017年5月:滞在許可証受け取り

つまり、これだけの時間がかかりました。

  • préfectureに行った数:7回
  • préfectureで待った時間:29時間
  • 発行されたレセピセの数:3枚
  • 書類を提出してから受け取り可能になるまでの日数:220日(7ヶ月+10日)

日時の予約と必要書類リスト

2016年7月、まずは日時の予約と必要書類リストのために、パートナー同伴でアントニーの郡庁へ向かいました。

予約と書類リストのため7時間待ち

アントニーの郡庁は夜明け前から並ぶのがデフォルトらしいです。

開庁時間にはもうかなりの人が並んでいたので、私のもらった受付番号は「48番」とかなりうしろでした。

待っているあいだ、建物内にあるモニターに呼び出し番号が表示されるのですが、30分にひとつぐらいしか進まない。

諦めて帰ったほうがいいんじゃないかと思いましたが、同居人がスタッフに聞いたところ

「番号札を持っている人にはもれなく対応する」

とのこと。うそだろー。

ところがどっこい、本当に順番がまわってきたのです。ほぼ15時だったけどな!

あきらめて帰る人が増えてきたのか、午後に入ってから番号がどんどん進みはじめたようです。

必要書類リストをもらって申請の予約

ということでやっと窓口にたどりつき、

  • 学生ビザがじきに切れること
  • PACSしているので滞在許可証を申請したいこと

を説明しました。

係の人がとんちんかんで本当に大変でしたが、最終的には申請の日時予約をして、申請の必要書類が書かれた紙をもらいました。

紙を見ると、私のケースは

「R3 carte de séjour temporaire <<vie privée familiale>> situations diverses」

であるようです。

それから、申請日前に学生ビザが切れるので大丈夫か確認したところ「スタンプを押してあげるから大丈夫」とのこと。

こういうことも自分から聞かないと、むこうで気をきかせて案内してくれることはないようです。

というやりとりが正味10分。

_人人人人_

> 10分 <

 ̄Y^Y^Y^Y ̄ 

7時間待ってですよ!

必要書類の準備

必要書類リストをもらったら、申請に向けて準備です。

内容は時期や地域によって変わると思いますが、ご参考までに。

基本の書類

申請にはいろいろなパターンがあるようですが、共通で必要とされていたもの。

  • 現在有効な滞在許可証
  • パスポート
  • ここ3ヶ月の住居証明(例:電気・ガス・水道・固定電話やインターネットの請求書など)
  • 35mm×45mmの証明写真3枚

書類は原本とコピーを持参のこと。

PACSが機能していることを証明する書類

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PACSを理由に滞在許可証を申請する場合は、共同生活をしている証明と、フランス社会でうまくやっているところを見せなさいってことですね。

  • 結婚もしくはPACSの証明書(締結したときのものと過去3ヶ月以内のもの)
  • 一年間の共同生活を証明するもの(例:賃貸契約書・EDFの領収書・銀行口座証明書など)
  • 申請者の生活状況(例:収入・給料・銀行明細など)
  • フランス社会への溶け込み具合(例:友人の証言・何らかの会への参加・ボランティア活動・学校関係の活動への参加など)

「フランス社会への溶け込み具合」については、友人知人に手紙を書いてもらい、語学も順調に上達しているところをアピールするためにソルボンヌ・ヌーヴェルのDULFのディプロムを用意しました。

思いつくかぎりの書類を持参

これに、

  • 予約日時と書類リストの載った紙
  • 念のため、パートナーの身分証明書コピー
  • 念のため、セキュリテソシアルの番号の載った手紙

を加えて、原本とコピーをそれぞれクリアファイルにおさめました。

さらに万一のために、自分のフランス手続関連の書類全部と、返信用封筒と切手も持っていくことにします。

申請予約日に書類を提出

申請の日は列に並ばなくても、正面玄関で予約の紙を提示すれば入れます。

窓口で係の人が書類をひととおりチェックしたあと、「書類も揃っているし本当のカップルのようだし、レセピセを出せます」ということになり、申請が無事に受理されました。

滞在許可証の発行にはおよそ4ヶ月かかるそうです。

【注意】役所は間違いだらけです!

結果的には申請完了してレセピセがもらえましたが、いろいろと罠もありました。

  • 念のためと思って用意したパートナーの身分証明書コピーがやはり必要だった
  • 予約の時は「ひとりで来てもいい」と言っていたのに、当日、パートナーの署名があった
  • 「当然仕事はできません」と言いながらレセピセを渡してきたのに、よくよく読んだら「所持者に労働を許可する」とレセピセに書いてあった

ほとんどめちゃくちゃですので、みなさまもお気をつけて。

レセピセ更新一回目

滞在許可証の発行まではおよそ4ヶ月とのことでしたが、レセピセの期限は3ヶ月なので、更新が必要です。

ということで、またしても役所に並びます。

レセピセ更新に必要なもの

  • レセピセ
  • パスポート
  • 証明写真1枚

なんと役所が燃えていた

夜明け前に家を出てアントニーの郡庁に着きましたが、どういうわけか閑散としている。

ぽつんと立っているセキュリティの人いわく「建物内で火事があった影響で閉鎖中」とのこと。

ああ、誰かがついに頭にきて火をつけたんですね!

掲示板を見ると、私のケースはナンテールに行けとあります。

しかし町の人に聞くとか立て札を見るとか、ドラクエじゃないんだからさあ。お前らメールかSMSの一本ぐらい送れよな、と思う。

しかたないのでそのままナンテールに直行しましたが、もらった番号札がほぼビリケツだった模様。

私はのんきに「業務開始1時間前に着いてるし」と思っていたんですが、業務開始が遅くても並び始める時間はアントニーと同じ仕様なんですね。

肝心の仕事ぶりはやはりひどく、具体的に言うと無能かつ意地悪であり、移民は人間として扱われていない模様。

待ち時間など見通しを質問しても「とにかく待ってください」の一点張りでまともな説明はなし。

よってみんな飲まず食わず、「セキュリティのため」とか言って広いホールの中の狭いスペースをわざわざ指定され、椅子もろくにない中を、何時間も待ち続けることになります。

控えめに申し上げて人権侵害です。

この日、私は仕事の調整がつかず、あとふたりぐらいで自分の番だったのに14時45分で脱落。藁人形買って帰ろうかと思いましたよ本当にもう。

翌朝も8時前にナンテールに着き、マイナス3度の中、2時間は外で待ちました。

私の前にいた人もやはりレセピセ更新でしたが、「期限切れ3日前からしか受け付けない」と2時間待ったあげくに番号札をもらえずに返されていました。まともな情報も与えずにこいつはひでえ。

この日はお昼ごろにレセピセ更新が完了。

担当は優しくて仕事の早いお兄さんで、レセピセとパスポートと写真を渡すとまったく機械的にサクサクとレセピセを発行してくれました。

2分で。

_人人人人_

> 2分で <

 ̄Y^Y^Y^Y^ ̄ 

レセピセ更新二回目

滞在許可証発行はおよそ4ヶ月かかると聞いていた気がするのですが、待ち時間はこれで6ヶ月、レセピセは3枚目です。

「滞在許可証の初回申請中にフランスを離れると戻って来られない可能性がある」

と聞いたもので、結果が出るまで日本行きのチケットは買わないようにしていますが、そろそろどうにかしてほしい。

アントニーでは免許関連で1年以上待っている人もいるというありさまです。

火事があったとはいえ、その間職員だって遊んでたわけじゃないだろうし、そりゃ怒って詰め寄るわ。

さらに、4月にはいよいよ大統領選挙もあります。

大統領選があると

  • 審査が滞る(新大統領によって方針が変わる可能性があるため)
  • 審査が進む(方針が変わる前に溜まっている書類をやっつけるため)

という正反対の噂を耳にしました。これもまた謎。

4時間で更新できました

今回は4時間ほどで更新できました。優秀!

冷静に考えたら十分長いですが、慣れってすごい。

  • 7h:アントニー着、列に加わる。98番目(支援団体調べ)
  • 8h45:時間通りにオープンせず、列に殺気がみなぎる
  • 9h〜:少しずつ人が中に入っている模様
  • 10h:建物内に入る
  • 11h:レセピセ更新完了

火事のあとの再オープン以来、アントニーではレセピセ更新を金曜に限定しているようです。

よってレセピセが切れて10日後に行ってきましたが、その点はなにもつっこまれず、きわめて事務的に作業してくれました。

滞在許可証が出ました!

いいかげん待ち時間も相当長くなってきたし、日本行きの航空券も買いたいし、しびれを切らしてアントニーに問い合わせメールを送ったら、「滞在許可証ができています」という返信が。

それと前後して、SMSのお知らせも届きました。

受け取り当日は、やはり朝から列に並び、番号札をもらって待ちます。

4時間半待ったあと、窓口で

  • レセピセ
  • パスポート
  • 269€の印紙

を提出すると、カード型の滞在許可証がすぐ出てきました。

やったー!

それと、カードの記載事項についての簡単な説明が入った封筒を渡されて終わりです。

更新の説明もなし、健康診断・移民向け講座・語学講座などがどう処理されたのかの説明も一切なし。

健康診断は学生ビザを有効化するときにしたから、しなくていいのかも。

語学レベルについてはソルボンヌ・ヌーヴェルのディプロムを出してたからかな。

しかし移民向け講座を受けなくていいのだろうか。

…ま、なにも言われてないしいっか。めんどくせーし。

ということで、受け取りは正味1分半で終わりました。

_人人人人_

> 1分半 <

 ̄Y^Y^Y^Y ̄ 

もらえてよかったけど、しかし、なんとかならんのかね。

とりあえず一件落着

なんにせよPACSで滞在許可証が発行され、残存期間も11ヶ月あるので、むこう10ヶ月ぐらいは平穏な日々が過ごせそうです。

いや、運転免許証の切り替えがあるからそうもいかないか。

しかしそれにしてもよかった。

同じ苦労をしている・もしくはこれからする朋友の幸運を祈る!

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コメント

  1. yuki より:

    こんにちは、ブログを拝見しご連絡いたしました。
    私もフランスの方とPACSを結び、現在ビザ更新の手続きを行っているところです。
    ブログに申請者の生活状況を示す書類が必要と書かれていますが、どのような書類を用意したのか参考までに教えていただけませんでしょうか?
    銀行口座の残高証明書でよいのでしょうか?
    それとも特別に銀行にお願いして証明書を発行して貰う必要があるのでしょうか?
    お忙しいところ大変恐縮ですが、教えていただけますと幸いです。
    よろしくお願いいたします。

    • しほ より:

      yukiさんこんにちは!
      私は2018年の更新手続の時に「申請者の生活状況を示す書類」にかんして、勤務先の給与明細を提出しました。銀行の取引明細も持って行ったのですが、それは役所が受け取りませんでした(その時の記録:【滞在許可証更新2018/Antony】必要書類と手続きまとめ)。
      銀行の書類は毎回Relevés de compteを提出しています。特別な証明書を発行してもらったことはないです。
      yukiさんが申請なさるところと必要書類が違う可能性はありますが、ご参考まで!